サクラマス(桜鱒/さくらます)の栄養と効能=食べて健康、免疫力up!
サクラマス(桜鱒/さくらます)の栄養と効能
サクラマス(桜鱒/さくらます)は、サケ目サケ科の魚です。基本的には河川から海、海から河川へと回遊しますが一生を淡水で過ごす河川残留型(陸封型)のサクラマスもいます。河川残留型のサクラマスはヤマメと呼ばれます。また亜種であるサツキマスの河川残留型(陸封型)はアマゴと呼ばれます。たいへん味のいい魚で、ビタミンやミネラルなどの栄養を豊富に含み、刺身やカルパッチョ、マリネ、塩焼、汁物、煮物、フライ、ムニエルなど様々な料理に利用されます。旬は、桜の咲く頃、春。
サクラマス(桜鱒/さくらます)は、糖質の代謝を助けエネルギーをつくり出し疲労回復に役立つビタミンB1や細胞の新陳代謝を促進し、皮ふや粘膜の機能維持や成長に役立つビタミンB2、また、皮ふや粘膜の健康維持をサポートしたり、脳神経を正常に働かせるのに役立つナイアシンやビタミンB6、動脈硬化を予防しストレスをやわらげる働きのあるパントテン酸そして、貧血を予防し、細胞の生まれ変わりや、新しい赤血球をつくり出すために欠かせないビタミンである葉酸やビタミンB12を含みます。さらに、抗酸化ビタミンであるビタミンCやビタミンEを含みますので活性酸素の発生や酸化力を抑え、動脈硬化、皮膚や血管の老化を防ぎ、免疫力を高めてくれます。また、骨や歯を構成するのに必要なミネラルであるカルシウムやリン、マグネシウムなどを含みます。カリウムも多く含まれますので疲労回復や利尿作用、高血圧の予防に役立ちます。
さらにサクラマス(桜鱒/さくらます)は、青魚などの脂肪に含まれる脂肪酸であるDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)を含みますので血液をサラサラにし高血圧の予防や脳内の血管を健康に保つのに役立ち、良質なタンパク質やアスタキサンチン、レチノールも含む優れた栄養のある魚です。
主な栄養素 | 100gあたりの栄養価 |
たんぱく質 | 28.4g |
脂質 | 12.0g |
炭水化物 | 0.1g |
レチノール | 55㎍ |
ビタミンB1 | 0.12mg |
ビタミンB2 | 0.23mg |
ナイアシン(B3) | 10.3mg |
パントテン酸(B5) | 1.28mg |
ビタミンB6 | 0.32mg |
ビタミンB12 | 9.2㎍ |
葉酸 | 26㎍ |
ビタミンC | 1mg |
ビタミンD | 15㎍ |
ビタミンE | 3.3mg |
カルシウム | 26mg |
リン | 370mg |
鉄分 | 0.5mg |
マグネシウム | 38mg |
カリウム | 520mg |
(さくらますー焼き)
五訂日本食品標準成分表より
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サクラマス(桜鱒/さくらます)に含まれるアスタキサンチンの効能
アスタキサンチンは、天然色素カロテノイドの一種の赤い色素成分で、動物の体内で合成することはできません。サケやイクラ、エビ、カニなどに多く含まれています。アスタキサンチンは、強力な抗酸化作用があり体内で発生した活性酸素を消去することで肉体的な疲労回復を早めたり眼精疲労回復や脳の働きを守り、 動脈硬化の予防にも役立ちます。
サクラマス(桜鱒/さくらます)に含まれるDHAの効能
DHA(ドコサヘキサエン酸)は、青魚などの脂肪に含まれる多価不飽和脂肪酸です。血流を改善し血液をサラサラにしてくれますので神経細胞や脳を活性化し記憶力や学習能力を向上させるのに役立ちます。
サクラマス(桜鱒/さくらます)に含まれるEPAの効能
EPA(エイコサペンタエン酸)は、青魚などの脂肪に含まれる多価不飽和脂肪酸です。血流を改善し血液をサラサラにしてくれますので高血圧や血栓を抑制し心筋梗塞や生活習慣病を予防するのに役立ちます。
サクラマス(桜鱒/さくらます)の主な栄養素の効能
レチノールの効能
レチノールは、脂溶性ビタミンであるビタミンAの一種で動物性食品に含まれます。成長を促進し、美容や肌の健康に役立ち、夜盲症(暗い所で目が見えにくくなる病気)を改善し目を正常に保ち、さらにのどや鼻などの粘膜に作用し細菌から体を守るなど多くの働きがあります。
ビタミンB1の効能
ビタミンB1は、世界で一番最初に発見されたビタミンです。今日のように栄養状況の良くなかった日本では脚気(かっけ)の治療に効果を発揮しました。炭水化物(糖質)の代謝をたすけてエネルギーをつくり出すので疲労回復に役立ちます。また、皮膚や粘膜の健康を維持し、糖質を栄養源としている脳神経や手足の末梢神経、筋肉の機能を正常にたもちます。
ビタミンB2の効能
ビタミンB2は、三大栄養素である炭水化物(糖質)、脂質、たんぱく質を体内でエネルギーに変える、代謝を支える重要な働きをしています。また、細胞の新陳代謝を促進し、皮ふや粘膜の機能維持や成長にも関わりますので、美容や子供の成長には欠かせない栄養素になります。
ナイアシン(B3)の効能
ナイアシンは、水溶性ビタミンの一種です。三大栄養素である糖質、脂質、たんぱく質の代謝によりエネルギーをつくり出す過程で働く酵素を補助する必要不可欠なビタミンです。皮ふや粘膜の健康維持をサポートしたり、脳神経を正常に働かせるのに役立ちます。
パントテン酸(B5)の効能
パントテン酸は、ビタミンB5とも呼ばれ動植物食品に広く含まれ、体内でも合成することができるビタミンです。パントテン酸は、三大栄養素である糖質、脂質、たんぱく質の代謝とエネルギーをつくり出すのに不可欠な酵素を補助する役割をしています。また、 血中の善玉コレステロール(HDL)、ホルモン、免疫抗体などを合成し、動脈硬化を予防しストレスをやわらげ、皮ふや粘膜の健康維持に役立ちます。
ビタミンB6の効能
ビタミンB6は、水溶性ビタミンの一種でたんぱく質を体内でエネルギーに変える、代謝を支えたり、筋肉や血液などがつくられたりする時に重要な働きをします。皮ふ炎を予防することから発見されたビタミンで皮ふや粘膜の健康維持にも役立っています。ビタミンB6は私たちの体内の腸内細菌からも一部つくられます。
ビタミンB12の効能
ビタミンB12は、水溶性ビタミンの一種で、ミネラルであるコバルトを含むため、コバラミンとも呼ばれます。悪性の貧血を予防する葉酸と協力して赤血球中のヘモグロビン生成を助けます。また神経を正常に保つために必要な栄養素で、DNAやたんぱく質の合成を助け様々な代謝に必要な酵素を補助する役割をしています。
葉酸の効能
葉酸は、緑の葉に多く含まれるビタミンです。貧血を予防する物質として発見されました。細胞の生まれ変わりや、新しい赤血球をつくり出すために欠かせない栄養素です。特に、細胞増殖が盛んな胎児の正常な発育のために必要な成分です。葉酸が不足すると貧血になったり、妊娠初期の女性の胎児に影響を及ぼし、神経管閉鎖障害の危険が高まります。
ビタミンCの効能
ビタミンCは、野菜や果物に多く含まれる抗酸化ビタミンです。抗酸化作用があるので活性酸素の発生や酸化力を抑え、動脈硬化、皮膚や血管の老化を防ぎ、免疫力を高めます。また、体の細胞や組織をつなぐ働きをするコラーゲンというたんぱく質をつくるので、皮ふや粘膜を健全に保ち美肌にも役立ちます。
ビタミンDの効能
ビタミンDは、油脂に溶ける脂溶性ビタミンのひとつで、紫外線を浴びることで体内でもある程度つくり出せる唯一 のビタミンです。つくられたビタミンは肝臓に蓄えられます。体内で活性型ビタミンDになり、小腸や腎臓でカルシウムとリンの吸収を促進する働きで血液中のカルシウム濃度を保ち、骨や歯を丈夫にしてくれます。
ビタミンEの効能
ビタミンEは、強力な抗酸化作用によって、活性酸素の発生や酸化力を抑え、細胞の酸化を防ぎ、血管や肌、細胞の老化を防いでくれます。また、ダメッジを受けた細胞を修復してくれますので、免疫力を高め、動脈硬化やがんの予防にも役立ちます。
カルシウムの効能
カルシウムは、人間の身体で骨や歯を構成する必須ミネラルです。人間の身体に最も多く存在するミネラルで、骨そのものが貯蔵庫の働きもしています。不足すると骨から遊離します。体重の1~2%の比率を占めています。カルシウムは血液を凝固させる働き(傷口を治す)や、筋肉の運動、神経の働きに作用します。筋肉の収縮や心臓の拍動もカルシウムの働きによるものです。また、神経の働きに作用し、緊張や興奮を静めることで、イライラやストレスの解消に役立ちます。
リンの効能
リンは、人間の身体で骨や歯を構成する必須ミネラルです。リンは体内のミネラルの中でカルシウムの次に多いミネラルです。体内のリンはその約80%がカルシウムやマグネシウムとともに骨や歯をつくる成分になります。残りの約20%は筋肉、脳、神経などの様々な組織に含まれ、エネルギー代謝や脂質代謝などにおいて重要な役割を担っています。
鉄の効能
鉄は、必須ミネラルのひとつで赤血球を構成する成分で、全身の細胞や組織に酸素を運ぶ働きをしています。鉄は、貧血の予防に重要な栄養素です。体内の鉄の約70%が血液中で赤血球のヘモグロビンの構成成分となり約25%は肝臓などに貯蔵されています。肺で取り込んだ酸素を全身の細胞や組織に運ぶ重要な役割をしています。鉄は細胞に酸素と栄養を届けるヘモグロビンにとって大切なミネラルなのです。
マグネシウムの効能
マグネシウムは、体内で約300種類以上もの酵素の働きをサポートします。50~60%が骨に含まれていて、不足すると骨から遊離します。カルシウムと密接な関係があり、骨や歯の形成に必要な栄養素でもあります。また、三大栄養素である炭水化物 (糖質)、脂質、たんぱく質の代謝により、エネルギーをつくり出す過程で酵素が必要になりますが、マグネシウムは酵素が働くために必要不可欠なミネラルなのです。
カリウムの効能
カリウムは、体内のほとんどの細胞の中に存在しナトリウムとバランスをとりながら高血圧を防いでくれます。ナトリウムは体に必要なミネラルですが、とり過ぎは高血圧になる危険が高まります。しかしながら、多少ナトリウムの摂取量が増えたとしても、適切な食事で必要なカリウムの摂取ができていれば、カリウムの働きでナトリウムはカリウムと共に汗や尿として排出され、高血圧を防いでくれます。食事でのカリウムの摂取は大変重要になります。