トマトの栄養と効能=食べて健康、免疫力up!


トマトの栄養と効能

トマトは、ビタミンやミネラルなどの栄養を豊富に含むナス科ナス属の多年草植物、緑黄色野菜です。和名では唐柿(とうし)、赤茄子(あかなす)、蕃茄(ばんか)、小金瓜(こがねうり)などと呼ばれます。果実を食用とします。原産地は、南米アンデス山脈高原地帯(ペルー、エクアドル)といわれています。

トマトは、一本の苗から、数千個の実をつけるほど生命力があり、有機化合物のアルカロイドや、機能性のある栄養として天然色素のカロテノイドを豊富に含みます。トマトの赤い色は「リコピン」という成分で、カロテノイド(天然色素)の一つです。カロテノイドは、リコピンのほかにも、β-カロテンなどがあります。

トマトは、糖質の代謝を助けエネルギーをつくり出し疲労回復に役立つビタミンB1や細胞の新陳代謝を促進し、皮ふや粘膜の機能維持や成長に役立つビタミンB2また、皮ふや粘膜の健康維持をサポートしたり、脳神経を正常に働かせるのに役立つナイアシンや動脈硬化を予防しストレスをやわらげる働きのあるパントテン酸そして、抗酸化ビタミンであるビタミンC、ビタミンEを含みますので活性酸素の発生や酸化力を抑え、動脈硬化、皮膚や血管の老化を防ぎ、免疫力を高めてくれます。さらに、骨や歯を構成するのに必要なミネラルであるカルシウムリン、マグネシウムなどを含みます。カリウムも多く含まれますので疲労回復や利尿作用、高血圧の予防に役立ちます。また、機能性のある栄養としてカロテノイドの一種のβ-カロテンリコピンを含みますので強力な抗酸化作用を期待できます。

ヨーロッパでは「トマトが赤くなれば、医者が青くなる」という、ことわざがあるそうです。
トマトには豊富な栄養があり、食べている人たちはみんな健康で病気にならないので、病人が減り医者が困るということなのでしょう。

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トマトの種類

ファースト(大玉)、桃太郎(大玉)、イタリアントマト(調理用)、
ミニトマト(プチトマト)、スーパーフルーツトマト(アグリトマト)、フルーツトマト
シシリアン・ルージュ、塩トマト、アメーラ、アイコ、ミディートマト、マイクロトマト

主な栄養素 100gあたりの栄養価
β-カロテン 540㎍
ビタミンB1  0.05mg
ビタミンB2  0.02mg
ナイアシン(B3)  0.7mg
パントテン酸(B5)  0.17mg
ビタミンB6  0.08mg
ビタミンC  15mg
ビタミンE  0.9mg
ビタミンK  4㎍
カルシウム  7mg
マグネシウム 9mg
 0.2mg
リン  26mg
カリウム  210mg

(トマト・果実-生)

五訂日本食品標準成分表より

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主な機能成分 100gあたりの含有量
リコピン 3mg

 

トマトに含まれるリコピン

トマトに多く含まれるリコピンの抗酸化力は強力で、β-カロテンの約2倍以上、ビタミンEの100倍以上にもなるといわれています。

トマトに含まれるリコピンの効能

●生活習慣病の原因となる活性酸素を除去します。
●血中のコレステロールの酸化を防ぎ、血管が詰まることを予防する作用があるといわれています。
●活性酸素は、がんの発生の一因と考えられています。非常に酸化力が強く、細胞を傷つけます。この活性酸素を安定させる強い抗酸化作用があります。
●免疫作用を担う細胞を活発化し、前立腺がんや大腸がん、肝臓がんを予防します。
●活性酸素の攻撃から神経細胞を守り、老化にともなう学習力や記憶力の低下を防いでくれます。
●インスリンの働きをサポートし、血糖値を下げて正常にする作用があります。
●抗酸化作用が、喘息の症状を緩和してくれます。
●皮膚の表面にできる活性酸素を除去し、シミやソバカスの原因になるメラニンの生成を抑制します。美白、美肌に有効。

リコピンの効率的なとりかた

リコピンを効率よく身体にとりこむには、生のトマトより、加工食品(ケチャップ、スパゲティソースなど)のほうが2~3倍も摂取しやすくなるといわれています。
また、リコピンは比較的、熱にも強いので調理されたものからも摂取できますので、生のトマトにこだわることなく、さまざまに加工された食品やお料理からもとるようにしましょう。

トマトの主な栄養素の効能

β-カロテンの効能

β-カロテンには強い抗酸化作用があり、活性酸素の発生や酸化力を抑え、ダメッジを受けた細胞を修復し動脈硬化やがんの発生を予防できます。また、一部はビタミンAとして働きますので、視力を正常に保ち夜盲症を防いでくれます。

ビタミンB1の効能

ビタミンB1は、世界で一番最初に発見されたビタミンです。今日のように栄養状況の良くなかった日本では脚気(かっけ)の治療に効果を発揮しました。炭水化物(糖質)の代謝をたすけてエネルギーをつくり出すので疲労回復に役立ちます。また、皮膚や粘膜の健康を維持し、糖質を栄養源としている脳神経や手足の末梢神経、筋肉の機能を正常にたもちます。

ビタミンB2の効能

ビタミンB2は、三大栄養素である炭水化物(糖質)、脂質、たんぱく質を体内でエネルギーに変える、代謝を支える重要な働きをしています。また、細胞の新陳代謝を促進し、皮ふや粘膜の機能維持や成長にも関わりますので、美容や子供の成長には欠かせない栄養素になります。

ナイアシン(B3)の効能

ナイアシンは、水溶性ビタミンの一種です。三大栄養素である糖質、脂質、たんぱく質の代謝によりエネルギーをつくり出す過程で働く酵素を補助する必要不可欠なビタミンです。皮ふや粘膜の健康維持をサポートしたり、脳神経を正常に働かせるのに役立ちます。

パントテン酸(B5)の効能

パントテン酸は、ビタミンB5とも呼ばれ動植物食品に広く含まれ、体内でも合成することができるビタミンです。パントテン酸は、三大栄養素である糖質、脂質、たんぱく質の代謝とエネルギーをつくり出すのに不可欠な酵素を補助する役割をしています。また、 血中の善玉コレステロール(HDL)、ホルモン、免疫抗体などを合成し、動脈硬化を予防しストレスをやわらげ、皮ふや粘膜の健康維持に役立ちます。

ビタミンB6の効能

ビタミンB6は、水溶性ビタミンの一種でたんぱく質を体内でエネルギーに変える、代謝を支えたり、筋肉や血液などがつくられたりする時に重要な働きをします。皮ふ炎を予防することから発見されたビタミンで皮ふや粘膜の健康維持にも役立っています。ビタミンB6は私たちの体内の腸内細菌からも一部つくられます。

ビタミンCの効能

ビタミンCは、野菜や果物に多く含まれる抗酸化ビタミンです。抗酸化作用があるので活性酸素の発生や酸化力を抑え、動脈硬化、皮膚や血管の老化を防ぎ、免疫力を高めます。また、体の細胞や組織をつなぐ働きをするコラーゲンというたんぱく質をつくるので、皮ふや粘膜を健全に保ち美肌にも役立ちます。

ビタミンEの効能

ビタミンEは、強力な抗酸化作用によって、活性酸素の発生や酸化力を抑え、細胞の酸化を防ぎ、血管や肌、細胞の老化を防いでくれます。また、ダメッジを受けた細胞を修復してくれますので、動脈硬化やがんの予防にも役立ちます。

ビタミンKの効能

ビタミンKは、血液を凝固させたり、骨の形成に必要な栄養素です。止血の働きをしたり、骨粗しょう症の予防に役立ちます。ビタミンK1は、緑色の野菜の葉緑体でつくられます。ビタミンK2は微生物によりつくられ、納豆などの発酵食品に含まれています。

カルシウムの効能

カルシウムは、人間の身体で骨や歯を構成する必須ミネラルです。人間の身体に最も多く存在するミネラルで、骨そのものが貯蔵庫の働きもしています。不足すると骨から遊離します。体重の1~2%の比率を占めています。カルシウムは血液を凝固させる働き(傷口を治す)や、筋肉の運動、神経の働きに作用します。筋肉の収縮や心臓の拍動もカルシウムの働きによるものです。また、神経の働きに作用し、緊張や興奮を静めることで、イライラやストレスの解消に役立ちます。

リンの効能

リンは、人間の身体で骨や歯を構成する必須ミネラルです。リンは体内のミネラルの中でカルシウムの次に多いミネラルです。体内のリンはその約80%がカルシウムやマグネシウムとともに骨や歯をつくる成分になります。残りの約20%は筋肉、脳、神経などの様々な組織に含まれ、エネルギー代謝や脂質代謝などにおいて重要な役割を担っています。

鉄の効能

鉄は、必須ミネラルのひとつで赤血球を構成する成分で、全身の細胞や組織に酸素を運ぶ働きをしています。鉄は、貧血の予防に重要な栄養素です。体内の鉄の約70%が血液中で赤血球のヘモグロビンの構成成分となり約25%は肝臓などに貯蔵されています。肺で取り込んだ酸素を全身の細胞や組織に運ぶ重要な役割をしています。鉄は細胞に酸素と栄養を届けるヘモグロビンにとって大切なミネラルなのです。

マグネシウムの効能

マグネシウムは、体内で約300種類以上もの酵素の働きをサポートします。50~60%が骨に含まれていて、不足すると骨から遊離します。カルシウムと密接な関係があり、骨や歯の形成に必要な栄養素でもあります。また、三大栄養素である炭水化物 (糖質)、脂質、たんぱく質の代謝により、エネルギーをつくり出す過程で酵素が必要になりますが、マグネシウムは酵素が働くために必要不可欠なミネラルなのです。

カリウムの効能

カリウムは、体内のほとんどの細胞の中に存在しナトリウムとバランスをとりながら高血圧を防いでくれます。ナトリウムは体に必要なミネラルですが、とり過ぎは高血圧になる危険が高まります。しかしながら、多少ナトリウムの摂取量が増えたとしても、適切な食事で必要なカリウムの摂取ができていれば、カリウムの働きでナトリウムはカリウムと共に汗や尿として排出され、高血圧を防いでくれます。食事でのカリウムの摂取は大変重要になります。

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